部屋んぽの是非。

SNSでよく見かける部屋んぽ

チンチラだけでなく、うさぎも「1日1時間くらいの部屋んぽが必要」と思っている人が多く、いつだったか「部屋んぽをさせてあげられないなら、初めから飼わないで」とかいう書き込みを見た時はとても驚きました。

イギリスでは、チンチラもうさぎも部屋んぽは特に必要ないと言われています。

うさぎは本来穴の中で暮らしている動物なので、ケージ内で2~3歩ピョンピョンできるスペースがあればそれで十分なんだそうです。
野生のうさぎが巣穴の外を跳びまわるのは、単純に、食べ物を探すため。
でも、その間に敵に襲われたり怪我をしたりする可能性があるので、巣穴の外に出る行為は実はうさぎにとってはストレスでしかありません。

チンチラも同じで、毛皮が厚いためたくさん運動をしてしまうと体温が上がりオーバーヒートで死んでしまったり、血糖値が急に下がりけいれんを起こす場合があります。
幼い時に運動による低血糖でけいれんを起こした場合、けいれんが癖になってしまう事もあるそうで、基本的には回し車などの運動もさせない方がよく、特に部屋んぽも必要ないと言われています。

世界中の有名チンチラブリーダーさんが集うコミュニティに参加していますが、そこでもみんな「プレイタイムや部屋んぽは必要ない」「プレイタイムは、むしろ、飼い主が一緒に遊びたいからやっているだけ」「何十年も世界中のチンチラオーナーと意見交換をしているが、チンチラが致命的な大怪我をしたり急死したりするのはいつもプレイタイム中」と、何十年もチンチラを飼っている有名ブリーダーさんも言っていました。

室内飼いの猫なども、人間の感覚からすると「外に出られないのはかわいそう」と思いがちです。
犬や馬は毎日外に出て適度な運動が必要ですが、外に出る事がストレスになる動物もいます。

なので私は、人間の感覚を主張するのではなく、なるべく動物本位で飼育するよう日々心がけています。

Comments